2012年07月28日
民具ティルづくり
瀬戸内町立図書館・郷土館で開催された「ゆめ探検隊」の第2回目、
「自然をいかした道具をつくってみよう!」。
子どもたちはエコクラフトテープで簡単民具づくり。
大人は、小さな竹かごティルづくりに挑戦です。
※ティル、テルなど言い方・表記があります。
講師は瀬戸内町古仁屋在住の
民具工芸作家の永田明正さん。
永田さんは小学生の時から父親に教えてもらい民具づくりを始め、
近年は、実用的な民具だけでなく、おみやげ品も製作。
島の素材を活用し、竹だけでなく、
熊笹を利用した笠など多くの民具づくりをてがけてるそうです。
永田さんは、なんと81歳!
ふだんから竹の切り出しや手先を使ってるからか、
引き締まって若々しい体躯にビックリです。
まずは竹の割り方から。
大型のティルは真竹を使うそうですが、この小さなティルは金竹を使用。
乾燥しやすいので、編むその日に割ったりするのがいいそうです。
竹の割り方も練習しました。
永田さんが割ると、すっー、すっーと同じ太さのものができるのですが、
これがまず難しいんですね。
材料が準備できたら、
底の部分から編んでいきます。
参加者のみなさんが熱心に質問。
足も上手に使って、神経は手先に集中。
底の部分の立体化。
「ほほぉー」。
側面を少しずつ編んでいきます。
みんなで確認しながら。
織物をしていらっしゃるこちらの参加者。
編み方がさすがに美しく、早い!
口の部分となるところに輪を作りはめこんで、
そこを目印にまた編んでいきます。
永田さん、なにやら別のものを作りはじめました。
ブフォ笠の骨組みです。
この日は骨組みまで作り上げました。
張るダンチクの葉は、ブフォ笠に適した硬さなどがあり、
葉を取る時期が決まっているそうです。
自然に沿ってつくられているものなんですね。
永田さんが作ったブフォ笠の完成品です。
ダンチクの葉の張り方も芸術的。
手前が女性用、奥が男性用。
丸みの違いが、それぞれ”らしさ”をあらわしていますね。
さて、いよいよティルの仕上げです。
しゅっ、しゅっ、しゅっ、リズムよく編んでいく様子は、
見ていて惚れ惚れします。
「はい、できたよー」。
最後に底にバッテン状に竹を入れて補強です。
女性の体のようになだらかな曲線を描いてます。
この微妙な加減は、まさに職人の技。
背負った時や腰につけた時に
人間の体にぴったりと合うようになっています。
底の部分です。
荷物が入ってもすってやぶれないように、
ちゃんと四隅に足ができているので自立します。
中をのぞくと、こんな感じです。
ティルは、奄美の暮らしに密着した民具。
150年ほど前に書かれた奄美の民俗誌「南島雑話」(著者:名越左源太)にも
このティルで芋やソテツ、海藻などが
運ばれている様子が描かれています。
島の自然環境や自分たちの生活様式に合わせ道具が生み出され、
改良が重ねられて長い間伝わってきました。
現在は、永田さんのように
竹の切り出しから製作までできるかたは少なくなってきています。
この手技を絶やさずに
次世代に残していきたいものですね。
今後、S.B.I (瀬戸内町文化遺産活用実行委員会)で
ティルづくりのワークショップなども開けたらと考えております。
その際は、ぜひご参加ください。
2012.07.24
瀬戸内町 古仁屋
S.B.I (瀬戸内町文化遺産活用実行委員会)
「自然をいかした道具をつくってみよう!」。
子どもたちはエコクラフトテープで簡単民具づくり。
大人は、小さな竹かごティルづくりに挑戦です。
※ティル、テルなど言い方・表記があります。
講師は瀬戸内町古仁屋在住の
民具工芸作家の永田明正さん。
永田さんは小学生の時から父親に教えてもらい民具づくりを始め、
近年は、実用的な民具だけでなく、おみやげ品も製作。
島の素材を活用し、竹だけでなく、
熊笹を利用した笠など多くの民具づくりをてがけてるそうです。
永田さんは、なんと81歳!
ふだんから竹の切り出しや手先を使ってるからか、
引き締まって若々しい体躯にビックリです。
まずは竹の割り方から。
大型のティルは真竹を使うそうですが、この小さなティルは金竹を使用。
乾燥しやすいので、編むその日に割ったりするのがいいそうです。
竹の割り方も練習しました。
永田さんが割ると、すっー、すっーと同じ太さのものができるのですが、
これがまず難しいんですね。
材料が準備できたら、
底の部分から編んでいきます。
参加者のみなさんが熱心に質問。
足も上手に使って、神経は手先に集中。
底の部分の立体化。
「ほほぉー」。
側面を少しずつ編んでいきます。
みんなで確認しながら。
織物をしていらっしゃるこちらの参加者。
編み方がさすがに美しく、早い!
口の部分となるところに輪を作りはめこんで、
そこを目印にまた編んでいきます。
永田さん、なにやら別のものを作りはじめました。
ブフォ笠の骨組みです。
この日は骨組みまで作り上げました。
張るダンチクの葉は、ブフォ笠に適した硬さなどがあり、
葉を取る時期が決まっているそうです。
自然に沿ってつくられているものなんですね。
永田さんが作ったブフォ笠の完成品です。
ダンチクの葉の張り方も芸術的。
手前が女性用、奥が男性用。
丸みの違いが、それぞれ”らしさ”をあらわしていますね。
さて、いよいよティルの仕上げです。
しゅっ、しゅっ、しゅっ、リズムよく編んでいく様子は、
見ていて惚れ惚れします。
「はい、できたよー」。
最後に底にバッテン状に竹を入れて補強です。
女性の体のようになだらかな曲線を描いてます。
この微妙な加減は、まさに職人の技。
背負った時や腰につけた時に
人間の体にぴったりと合うようになっています。
底の部分です。
荷物が入ってもすってやぶれないように、
ちゃんと四隅に足ができているので自立します。
中をのぞくと、こんな感じです。
ティルは、奄美の暮らしに密着した民具。
150年ほど前に書かれた奄美の民俗誌「南島雑話」(著者:名越左源太)にも
このティルで芋やソテツ、海藻などが
運ばれている様子が描かれています。
島の自然環境や自分たちの生活様式に合わせ道具が生み出され、
改良が重ねられて長い間伝わってきました。
現在は、永田さんのように
竹の切り出しから製作までできるかたは少なくなってきています。
この手技を絶やさずに
次世代に残していきたいものですね。
今後、S.B.I (瀬戸内町文化遺産活用実行委員会)で
ティルづくりのワークショップなども開けたらと考えております。
その際は、ぜひご参加ください。
2012.07.24
瀬戸内町 古仁屋
S.B.I (瀬戸内町文化遺産活用実行委員会)
Posted by ヒギャジマン プロジェクト at 11:50│Comments(0)
│民俗
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